三条市倫理法人会様モーニングセミナーにて講師を務めました

2018年6月28日、弁護士石川佳代と滝沢亮が、三条市倫理法人会様のモーニングセミナーにて講師を務めさせていただきました。

「相続を争族にしないために」とのテーマのもと、5問のクイズ方式にて、相続や遺言に関するお話をしました。

 

上の図を使って、そのうちの1問を出題します。

(問題)
亡くなったAさんは、遺言を残していました。その遺言の内容は「Bさん(奥さん)・Cさん(長女)に財産を半分ずつ渡す。Dさん(長男)には何も相続させない」というものでした。この場合、Dさんは、何も相続することができません。

(回答)
正解は✖(バツ)です。遺言があったとしても、亡くなったAさんの子であるDさんは、最低限の取り分(遺留分といいます)があります。この図のケースでは、Dさんは、相続財産全体の1/8の遺留分を有しています。

ただし、(1) Dさんはじっと待っていても遺留分を受け取ることはできず、BさんやCさんに対して請求する必要がある、(2) この請求には期間制限がある、(3) その際にはプラスの財産(預貯金・現金、不動産など)のみならず、マイナスの財産(借金など)を引き継ぐこともありますので、ご注意ください。

 

「弁護士の役割は、紛争やトラブルが発生してから」とお考えの方も多いかと思いますが、実は、紛争やトラブルが発生しないように事前にアドバイスする(予防法務)のも大事な役割のひとつです。

相続に関しては、遺されたご家族の間で争いごとが生じないよう、弁護士と相談しながら遺言を作成することもご検討ください。「我が家では相続でもめるはずはない」とお考えの方もたくさんいらっしゃいますが、何事も備えあれば憂いなしです。

 

朝早くからとても多くの方にご参加いただきました。三条市倫理法人会様、どうもありがとうございました。